つれづれ
東京都北区、「渋沢 新1万円札」発行へカウントダウン
『渋沢イズムでニッポン元気復活!』(三橋規宏著、定価1800円+税)は発売以来好調な売行きですが、渋沢栄一翁とゆかりの深い東京都北区では2024年7月の新1万円札発行に向けたカウントダウンが始まりました。
区役所1階に設置されたカウントダウンタイマーは1月4日時点で「181」日を示し、新1万円札発行までの日数を来庁者に伝えています。1958年初めて発行された1万円札の顔は聖徳太子で、2代目は福沢諭吉(1984年)、40年ぶりとなる3代目・渋沢の新1万円札は7月3日に登場することになっています。
「日本資本主義の父」と言われる渋沢は37歳で飛鳥山(北区王子)に土地を購入し別荘を構え、61歳の時(1901年)には別荘を本邸として国内外の賓客を招いて民間外交を展開、91歳で没するまで飛鳥山での生活を楽しみました。また、渋沢は生涯で約500社の創設にかかわりましたが、その第1号として王子に「抄紙会社」(後に王子製紙に社名変更)を設立(1873年)、近代化に欠かせない用紙を生産するためでした。3年後には隣接地に「大蔵省抄紙局」(現・国立印刷局王子工場)が開業、紙幣の用紙を供給するなど北区内には渋沢に関する産業遺跡が多く継承されています。
2023年12月28日に行われたカウントダウンタイマー点灯式では、山田加奈子区長とプロジェクトPR大使「しぶさわくん」が除幕式を行いました。カウントダウンタイマーはJR王子駅、赤羽駅などにも設置され、渋沢をデザインした新1万円札発行機運を盛り上げています。
さらに同区のシンボル施設「北とぴあ」17階の展望ロビーでも同プロジェクトの一環として、「渋沢栄一街中史料館」がオープン(入場自由)、訪れた人たちが渋沢の業績や区内のゆかりの場所などのパネル展示に見入っていました。工事で休館している「渋沢史料館」も2月1日には再開予定で、北区民の渋沢熱はさらにヒートアップしそうです。